ベリーダンスはいつ「上手く」なるの?

妊娠中に挑戦したTIBCで優勝・・・その次は乳児を抱えながら世界のコンペで優勝・・・日本で数名しかいないジョセフ・ピラティス氏の直系インストラクター・・かと思えば何気にバイリンガル英語でダンスもピラティスも教えちゃう・・などなど「何者!?」感溢れるRhiaさん・・その身体と頭ってどうなってるの?と疑問に思っていたスタッフ兼生徒のKがインタビューしてみました!

K:さて、唐突ではありますが、Rhiaさんにとってベリーダンスとは何ですか?

R:私が皆さんにベリーダンスを勧めたいのは年齢・身体能力を問わず練習さえすれば上手くなるダンスだと思うからです。私自身幼少期にはバレエ、その後ヒップホップ・レゲエ・バレエ・ハウスなど様々なダンスに挑戦してきました。でも、どれに取り組んでも自分がプロで通用するレベルに到達するのは無理だなと挫折してきたんです。


K:え、Rhiaさんが挫折することってあるんですか…

R:そりゃ、ありますよ。バレエは言わずもがな物凄く筋力トレーニングの世界です。競技人口も多いからその中でトップになるということはまさに朝から晩までダンスの事を考えて練習をしていないと叶わない世界です。それにヒップホップなどのストリートダンスも全身の筋肉をくまなく鍛えてないとカッコよくは踊れないんです。

K:カッコよく踊るってどういうことなんでしょう?

R:例えばヒップホップならジャンプ、キック様々な動きの種類がありますし動きも複雑です。しかもシンプルにキックだけではカッコよさは出せなくて、キックしたらピタッと静止して足の裏を見せる動きとか。すごく複合的だし、それをカッコよく見せるには圧倒的な筋肉量を付け、毎日朝から晩までアスリート並みに鍛えて行かないと無理なんです。また、ライフスタイルもその世界に入り込む必要があって。例えばヒップホップの例でいうと、そこで活躍する人たちはライフスタイルそのものがヒップホップなんです。ファッションも、練習環境も。ヒップホップでのし上がるには夜のクラブに毎晩のように出ていって披露するというような必要があります。私が親が厳格だったのでそもそもそういう世界に入っていく事が物理的に不可能な環境でしたね。


HIPHOPに熱中していた時代

K:へえ‥すごい世界ですね・・・

R:でもベリーダンスってそこがすごく自由です。家の中で畳一畳あれば練習できるし、ハフラという発表の場を設ける文化も基本は「パーティー」ですよね。踊りを競うんじゃなくて、それぞれ無理ない環境で楽しむ事が特徴かなって思います。動きも基本的には骨盤の動きを見せるダンスですから、基本的にはオミーならオミーだけを見せるし、ヒップサークルの場面ならそれを見せるというシンプルな構成です。だからこそ基礎をしっかり叩き込んでおけば「上手に踊れる」レベルに達する事ができると思います。

K:なるほど。ベリーダンスの基礎ってどのくらいの種類があるんですか?

R:20から多くても24くらいですかね。ヒップホップだと、私も専門ではないのではっきり言えませんが、100超くらいのパターンが存在します。その分、ベリーダンスの基礎は一つ一つの重みがあると言えると思います。そしてその20ちょっとのパターンをしっかり覚えてしまえば大体振付も問題なくこなせます。

オンラインレッスンでもRhiaのベリーダンスレッスンは基礎に重点を置いている

K:基礎を学ぶことは大事なんですね。でも、どうすれば上手くなるのか、どこがゴールなのがよくわかりません

R:どの時点で基礎をマスターしたかは、実は自分の感覚に頼ってほしいところです。レッスンを受けて、自分が見た先生の動きを目でインプットする。その後自分でそれを再現できるようになる努力をすることが「練習」です。ちなみに私はレッスン時間を「練習」とは呼びません。

K:レッスンだと先生のお手本があるので上達している感もありますが一人でやっていてもどう上手くなっていくのかわからないのですが・・

R:それは・・厳しい事をいうけど上手くなろうとしていないのでは(笑)?

K:(ドキッ!)

R:だって、この人のように上手になりたいとおもったら完全コピーしようと思うでしょう?

レッスンを受けただけで、すぐ上達する人なんていなくて。レッスン中には「わからなかったな」「できなかったな」という気持ちが沸くのが普通だと思うんですけど、それを家に持ち帰って、小さくてもいいから鏡の前で再現して欲しいんです。鏡に映った自分は先生と違うはずだから。何が違うのか研究して、自分が「あ、綺麗だな」と思えるまでやって欲しい。

K:あー、鏡の中の自分が綺麗だなと思えるって過去になかった気がする。

R:それでいいんです。鏡を見て自分を直視する習慣を付けて欲しい。何がおかしいのか、次はどう工夫すれば良いのか。目をそらさずに自分で発見する作業です。

K:なるほど。では具体的には一つの動きをどのくらい練習すれば良いですか?

R:最初は時間で区切っても良いと思います。1日2−3時間が目安です。私は5−6時間でしたので、プロを目指すならそのくらいやって欲しいです。

まあでも生徒の皆さんでも一つの基礎を1日2時間できる人ってなかなかいないと思います。

それをなんとか時間のやりくりをして続けてもらうと、3日もすれば全然違ってきます。

現状の生徒さんでも毎週違う課題がくるのでなんとなく一つ目をこなして、仕上がってないのに次がきたから切り上げる・・・というサイクルになっている人も少なくないのですが、これではあまり上手くはならないです。一つの動きを徹底して繰り返して、納得してから次に進んで欲しいんです。

レッスンを受けるだけでなんとなく出来た気になっている人も多いかもしれないのですが、これが一番危険で。自分の姿を鏡を見てやって見てください。絶対に、先生とは違う、おかしな点があると思うんです。2時間×3日もやれば「あ、今の私のヒップサークル、女性らしくて素敵だったな」って思えるところが一つの到達点。あとは、先生に見せる、ハフラで発表するなどして他の人からのフィードバックを受ける事も重要ですね。

K:Rhiaさんは基礎をマスターするのにどれくらいかかったのですか

R:1年ですね。NYで初めてベリーダンスに出会って、それからはレッスンに通って習った事をすぐその日のうちに復習してできるようになるまで自宅の鏡の前で反復練習しました。

K:自宅に大きな鏡があったとか?

R:無いですよ。細い姿見とか洗面所の鏡とか。基礎練習にはそのくらいで十分。でもとにかく鏡の前でやらないと自分の欠点が確認できないです。

K:自分が基礎をマスターしたと実感したのはどのような時ですか

R:ベリーダンスを初めて1年、先生のショーの前座に呼んでいただけたり、ダンスカンパニーに所属して公演に出演したりできるようになった事でしょうか。運よく先生が私を呼んでくださった理由には一つ一つの基礎的な動きを明確にできるようになっていた事があると思います。

だからこそ、私のレッスンを受けて下さる方には1年で上達できるようにその方法をお伝えしていきたいんです。ベリーダンス歴10年とかでもまだ上達出来ないと感じている方もいらっしゃいます。そういう方にこそ、伝えたいんです。本当は1年でかなりのレベルに達することができるって。時間を無駄にしないでって。

K:生徒を最短で上達させるためのリアさんならではの教え方のコツがあるんでしょうか。

R:もちろんあります。私は教える事が天職だと思ってまして。ただ自分の真似をしてもらうことではなくて、誰もがまずは頭で理解して取り組めるように筋肉の使い方からお教えしています。これは難しいことではなくて、本当にベリーダンスや踊り自体が初めてという型でも、それなりにやってきた方でも、誰にでもわかるような説明をしています。それからマインド設定も大切にしています。「どうして頑張れないのか、継続できないのか」そこでつまづいている方にはテクニックよりも先に話をしてモチベーションの確認をするようにしています

K:まさにコーチングですね!

次回はモチベーションを保つコツをお聞きしたいと思います。

R:はい、どうぞ!

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